今週のトピック

「わたしは『わたしはある』と言う者」2018年 5月 27日

出エジプト記 3章 14節(抜粋)

「神はモーセに仰せられた。
『わたしは、『わたしはある』という者である。』」

(引用元:聖書 新改訳 2003新日本聖書刊行会)

水曜礼拝・祈り会における講解メッセージが、ヨハネの福音書のキリストの受難の出来事(18章〜)に入りました。その冒頭の部分にはイエス様がユダヤ人指導者たちに遣わされた兵士達に逮捕される場面が詳しく描かれています。その中でイエス様はその人たちにむかって「だれを捜すのか」と問われ、「ナザレ人イエスを」と返してくるのを聞き、「それはわたしです」と答えられたと言います。そうすると兵士達は後ずさりし、地に倒れました。

これだけを読むと、何とも意味がわからない展開に思えますが、旧約聖書の上記のみことばを踏まえると倒れた人たちの思いを知ることができます。と言うのも「それはわたしです」というギリシャ語は、「『わたしはあるという者』である」という意味にも取れるからです。(ギリシャ語で翻訳された当時使われていた旧約聖書の上記のみことばと全く同じフレーズをイエス様は言われた。)イエス様は、父なる神様がご自分の名前をモーセに名乗った折に言われた呼称を、そのままご自分のものとして名乗られたわけです。兵士達はその威厳と神性にたじろぎ、ショックを受け倒れてしまったのでしょう。

私自身、改めてそのようなお方が、自ら進んで十字架への道を選ばれ、苦しまれたことが、自分のためであったことの大きな愛に感動させられました。それと同時に、「わたしはある」と言われたイエス様が「十字架も、あなたの罪の赦しも真実(ほんとう)だよ」と力強く語りかけられているかのようで、信仰による平安が心に広く、広く満ち溢れました。

(文=加藤信行 副牧師)


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